2021年4月12日月曜日

中国ワクチンの現実 中国製ワクチンについては、データが外国にほとんど公表されていないため、有効性について長期間、不明確なまま。 同国のワクチン「シノヴァク」は、ブラジルでの臨床試験の結果、有効性は50.4%とされている。これは、世界保健機関(WHO)がワクチン承認の条件としている50%をわずかに上回るものだ。 トルコとインドネシアで実施された後期臨床試験の中間結果では、シノヴァクの効果は65~91%とされている。 一方、独ビオンテックと米ファイザーが共同開発したものや、米モデルナ製、英アストラゼネカ製など欧米のワクチンはすべて、90%前後かそれ以上の効果が示されている。 他国のワクチンとの違い 中国で作られるワクチンは、特にファイザーやモデルナが開発したワクチンなど、一部のワクチンと大きく異なる。 中国製のものは「不活化ワクチン」と呼ばれる。病原性(毒性)を完全に消滅させた、重症化リスクのないウイルスを免疫システムに植え付けるもので、より伝統的な方法を採用している。 これに対し、ファイザーやモデルナのワクチンは「mRNAワクチン」と呼ばれる。新型ウイルスの遺伝子コードの一部を人体に接種し、免疫システムの対応力を鍛える方法を取っている。 アストラゼネカ製のものは、これとは異なる。チンパンジーから採取した風邪のウイルスに、新型ウイルスでみられる遺伝物質を混入させている。このワクチンを接種することで、実際の新型ウイルスとの闘い方を、免疫システムに学ばせるという仕組み。 中国製ワクチンの大きな強みの1つが、摂氏2~8度の一般的な冷蔵庫で保管できる点だ。モデルナ製はマイナス20度、ファイザー製はマイナス70度での保管が必要だ。 中国は自国製ワクチンを世界各地に提供している。インドネシア、トルコ、パラグアイ、ブラジルなど諸外国には、すでに何百万回分ものワクチンを出荷している。

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