デジタル対応に危機感=異能バ
三菱UFJフィナンシャル・グループは次期社長に、デジタル戦略を担う亀沢宏規副社長を抜てきした。亀沢氏は大学で数学を専攻した理系で、本流とされる法人融資部門の経験も乏しい。銀行トップとしては変わり種だが、急激に進む金融のデジタル化への「危機感」(首脳)が、技術に強い異能のバンカーを社長の椅子に押し上げた。
ここ数年、金融界ではITと金融を融合した「フィンテック」のベンチャー企業が台頭し、銀行の独壇場だった決済サービス業務を侵食。規制緩和を追い風に、異業種から銀行に参入する動きも目立つ。一方、既存の銀行側もITの活用で業務の効率化を急ぎ、デジタル通貨やスマートフォン決済といった新サービスの導入も進めている。
亀沢氏は大手銀幹部の中でも特にこうしたデジタル分野に詳しい人物として知られ、革新的技術を持つ国内外のベンチャー企業と深いネットワークを築いてきた。業界でも「本気でデジタル化を進めるにはうってつけの人材だ」(元銀行首脳)と評価する声が上がる。
「臆することなくチャレンジし、変革を起こしたい」。デジタル化推進への意気込みを語った亀沢氏の経営手腕は今後問われる。
ンカーに未来託す―三菱UFJ社長人事
0 件のコメント:
コメントを投稿