2020年1月10日金曜日

会社法違反(特別背任)などで起訴された日産自動車前会長カルロス・ゴーン被告(65)がレバノンに逃亡した事件に絡み、法務・検察当局が警察庁を通じ、ゴーン被告の妻キャロル・ナハス容疑者(53)について国際刑事警察機構(ICPO)に国際手配を要請したことが分かった。東京地検特捜部は、キャロル容疑者が証人尋問で虚偽の証言をしたとして7日に偽証容疑で逮捕状を取得していた。
 要請は9日付。キャロル容疑者はレバノンに滞在中とみられ、既に手配済みのゴーン被告と同様、身柄が引き渡される可能性は低いとみられる。
 キャロル容疑者は昨年4月11日、中東オマーンを巡る特別背任事件に関する東京地裁での証人尋問に出廷。事件に関わったとされる同国の販売代理店のインド人幹部(当時)と面会したことがあり、何回もメッセージのやり取りを繰り返していたのに、「幹部は知らない」などと虚偽の証言をした疑いが持たれている。
 地検などによると、この特別背任事件では、キャロル容疑者側に日産資金が流れた疑いが浮上。特捜部がキャロル容疑者の携帯電話のデータを解析したところ、インド人幹部らを含む事件関係者と頻繁にメッセージをやり取りし、口裏合わせをした形跡があったという。
 地検の斎藤隆博次席検事は9日の定例記者会見で「偽証や証拠隠滅を行い非常に悪質。きちんと捜査する必要がある」としていた。

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