2020年4月21日火曜日

急性病症診療の原則と処方 衛生福利部は重症特殊感染性肺炎を第5種法定伝染病とすることを公表した。したがって,重症特殊感染性肺炎の可能性のある症例治療に対し,規定を順守,迅速に通報し隔離治療をしなければならない。中医病院は防護隔離設備が不足しているため,医療スタッフの感染や疫病の発生や拡散を防ぐためにも,疑い症例に対し決して自ら診療し薬を用いてはならない。 各区衛生福利部指定病院の隔離病棟では,中医師は重症特殊感染性肺炎患者の中西医統合治療に参与するため,まず治療方針を理解しなければならない。以前,重症温疫中医治療原則の中で体質弁証論治をあまり重視しなかった(もともと慢性疾患を有する者以外),かつ,武漢肺炎の臨床伝染は迅速で将来的に大量の患者に向き合うことになる。したがって,病邪が人体に侵入後に変化する臨床症状の弁証論治が鍵である。 2003年SARS期間,台中のSARS患者への中医治療経験から見ると,中医薬は早期に関与することにより病状増悪を阻止できる。そのうえ,中薬は症状を顕著に軽減し,発熱と入院期間を短縮させ,炎症の吸収を促進し,後遺症,合併症や西洋薬の副作用を減少することができる。武漢肺炎ウイルスはSARS-CoVウイルスに類似するが,経過変異,伝染過程の変種,また環境,地域の気候,人それぞれの体質特性が異なるため,台湾では患者の病機と診療は中国方案に必ずしも適合しない。SARSの予防治療経験に基づき,学術論文発表の病歴と診療の資料を参考に推奨する重症特殊感染性肺炎患者への中医臨床治療は以下の方案である。(臨床患者の体質弁証により調整されたし): 1.ウイルス潜伏期(未発病): 防御が不完全な状況下で,重症特殊感染性肺炎患者に接触し,ウイルス感染した可能性がきわめて高い医療スタッフ,あるいは民衆は規定により14日間隔離観察し疫病感染の発生と拡散を避ける。そのほか,隔離された人に対し本人の希望があれば中薬を処方し使用する。それにより,ウイルスの体内拡散を阻止し,人と人の相互感染を遮断することが期待できる。未発病隔離者の臨床推奨方剤は以下の通り: 荊芥 三銭,桂枝 二銭,藿香 三銭,蒼朮 二銭,桑葉 三銭,板藍根 五銭,魚腥草 五銭,黄芩 三銭,瓜呂実 五銭,厚朴 二銭,甘草 二銭,生姜 二銭(一銭は3.75g) 作成:薬剤を鍋に入れ1200mLの水を加え,強火にかけ沸騰したら弱火にし薬液が300mLになるまで煎じる。朝夕各150mL服用,一日1剤。 対象:ウイルス感染した可能性がきわめて高い医療スタッフと民衆。 目的:体内に侵入したウイルス複製と増殖を阻止する。 時機:重症特殊感染性肺炎が侵入したばかりの潜伏期,まだ症状が出ていない,あるいは初期症状(発熱,咳嗽,倦怠乏力)時に使用。 エキス生薬処方:以下一日量,3包に分け1回5g,一日3回服用。 A. 荊芥末1.5g,蒼朮末1.5g,薄荷末1.5g,桑葉末1.5g,甘草末1.5g,板藍根末2.0g,魚醒草末3.0g,厚朴末1.5g,生姜末1.0g B. 九味羌活湯エキス10.0g,魚醒草末3.0g,板藍根末2.0g 2.発病期:患者はすべて病院内で隔離治療を受け,個人病院で診療を受けてはならない。 中西医統合治療が最適な選択肢であり,治療に責任を負う医療団体と討論後,その経過症状に合わせ以下の推奨処方を使用する。

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